柾葺きとは?

柾葺き(まさぶき)とは屋根の葺き方の一種。

瓦葺とかトタン葺きとか色々ありますがトタンになる前は自然の素材を使っていました。桧皮葺(ひわだぶき)や杮葺き(こけらぶき。実は果物の柿とは漢字が異なる)が今でも神社仏閣などで使われ、独特の風情を醸し出しています。

柾葺きはエゾマツやトドマツなどの薄板を釘で打ち付けて何枚も重ねて屋根にしたもの。

専門的に調べたわけではないのですが、柾葺きは北海道や青森などで行われたようです。本州の杮葺きと明確な区別があるのか今の段階ではわかりません。こけらを割る動画などを見たところ昭寛さんより割る回数が少ないので少し厚めかもしれません。あとは材料が北海道の針葉樹を使うということ。そして竹釘ではなく金釘。杮葺きが北海道に来て少し庶民的に進化したものが柾葺きかもしれません。

柾葺きは明治時代から入植者によって使われていたようですが昭和30年ごろにはトタン屋根にとって代わられてしまいます。

そりゃそうですよね。トタンに比べればとても手間のかかる柾葺きは当然お金もかかるし、耐久性だってトタンの方が上。内地の歴史ある神社ではなく庶民の家の屋根ですもんね。だから柾屋(柾葺きの職人さん)はそれ以降育っていないのです。

 

我らが早出昭寛さん(ショウカンさん)は昭和3年生まれの88歳。しもかぷ工房のある占冠村字占冠の最長老の一人ですが、代々の技を受け継いできた柾職人です。90目前にしてまだまだ元気。パークゴルフに炭焼きに農作業。毎日自転車で飛び回っております。

 

柾葺き自体はどうやっても廃れていくであろう技術ですが、今ならまだ昭寛さんの技術が残っています。どうにか継承しようと地域の有志がたちあがり、東屋を建てて柾葺き屋根を作ろうということになりました。不肖私が木工職人として少しでも技術を継承できれば、と思います。もっともご本人もハッキリおっしゃられていましたがちょっとやそっとで継承できるほど浅い技術ではありません。昭寛さん(以降親方)は食うために必死に体に叩き込んだ技術であり、僕が片手間に覚えられるほど生易しいものではないのです。

僕としては自分が覚えるのはもちろんですが、動画や写真などをなるべく多く資料として残し、自分が実際に体験することで木工職人のはしくれとして他分野の人よりは言葉にも起こし安かろうと思っています。まだまだどうなるかわかりませんが見守ってやってください。

 

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コメント: 2
  • #1

    菊池 (月曜日, 14 9月 2015 00:42)

    大切な事だと思います。後世に技を残せる様に頑張って記録して下さい。
    昨年の今位の季節にククサを買いに工房にお邪魔した者です。ククサは大切に使っております。

  • #2

    shimokap (月曜日, 14 9月 2015 22:47)

    ありがとうございます。今はスマホ一つできれいな動画もとれる時代なので記録を残すのも楽になりましたね。それはそれで利点を活かしつつ、職人なのでやはり体で覚えたいなと思います。